粉末分析用固定2次元X線回折装置TD-20
現場ですぐに測定できます。
試料位置合わせは大体でも測定開始できます!
装置全体像(左図)と2次元回折パターンから2θ-I回折パターンへの変換(右図)
特長
- 角度スキャン等の移動機構を廃した新規な可搬型のX線回折装置です。
- X線管や検出器の移動や、それに伴う部品等の落下による貴重な文化財資料の破損リスクを回避できます。
- 2次元X線検出器を用いて2次元回折パターンから理論的に試料位置を厳密解として特定できます。
- これにより、従来の可搬型X線回折装置で測定前に長時間必要であった位置合わせの時間がほとんどゼロにできます。
- 大体の測定位置に合わせればすぐに測定可能で、測定後に取得2次元パターンから2θ-I回折パターンへの変換を行います。これにより現場では測定にほとんどの時間を使うことができます。
- この測定位置の許容範囲が広い特徴を使うことで、仕様範囲外の低回折角(2θ)の回折ピークや高回折角ピークを追うことも可能です。
- 2次元回折パターンから試料位置特定と2θ-I回折パターンへの変換は弊社開発の新規アルゴリズムにより、誤差ゼロの条件なら数学的厳密解が得られます。
応用分野
- 文化財資料の現場測定(壁画顔料成分分析等)
- 環境・産業廃棄物(アスベスト、セメント・コンクリート等の現場分析・分別)
- 資源・エネルギー(粘土鉱物、珪藻土類の定性分析)
仕様一覧
装置名 | TD-20 |
---|---|
測定対象 | 粉末試料 |
X線管ターゲット | Cu |
定格出力 | 60 kV – 0.2 mA(Max:12 W) |
焦点サイズ | φ0.5mm(標準)、サジタル取込アパチャー(オプション) |
冷却方式 | 空冷式 |
検出器システム | 2次元X線検出器 |
測定可能範囲 | 27°≦ 2θ ≦ 40° (≦ 86° 中角度域測定オプション) |
測定雰囲気 | 大気 |
測定部寸法 (mm) |
181 (W) × 338 (D) × 160 (H)、 専用架台に固定時(350(W)× 560 (D) × 260 (H)) |
測定部重量 | 約 4.5 kg (自由雲台取付用アタッチメント(オプション)取付時 +1.3kg) |
操作部(PC) | Windows 10 |
オプション | サジタル取込アパチャー、中角度域測定、自由雲台取付用アタッチメント、携帯型電源ユニット(開発中)等 |
本製品の総代理店 |
本製品はスークサイエンスを通しての販売となります |
その他 |
本製品は(独)国立文化財機構・奈良文化財研究所の降幡順子先生(現同機構・京都国立博物館)との共同開発の成果です。 |
2020年 9月 現在
※ 内容は予告なしに変更される場合がございます。